【これからの見通し】きょうからNY市場が本格始動、金曜日の米雇用統計見据えた相場に
【これからの見通し】きょうからNY市場が本格始動、金曜日の米雇用統計見据えた相場に
きょうからNY市場の9月相場が本格始動する。昨日はカナダとともに米国はレーバーデーの祝日で休場だった。今週の注目イベントは金曜日の米雇用統計となる。前回の衝撃的な弱い数字で市場では9月米利下げがほぼ確実視されている。さらに、今回の数字が弱ければ、50bp利下げ観測も台頭することが想定される。
5日発表の米雇用統計を控えて、本日から連日、米経済指標が発表される。本日は8月ISM製造業景況指数と8月PMI確報値、3日は7月JOLTs求人件数と製造業受注、4日は8月ADP雇用統計と第2四半期非農業部門労働生産性・確報値、新規失業保険申請件数、8月ISM非製造業景況指数などが予定されている。今週は、気の抜けない相場が続くこととなる。
本日の8月ISM製造業景況指数について、市場は49.0と前回48.0からの改善を予想している。ただ、1・2月に50台だったあとは50割れ水準が続いており、全般に製造業の弱めの景況感が続いている。トランプ大統領の内向き政策が米国内製造にのプラスの影響を与えるタイミングを見極めることとなる。
一連の米経済統計発表の前には、8月ユーロ圏消費者物価指数・速報が発表される。市場予想は前年比+2.1%(前回+2.0%)、コア前年比+2.2%(前回+2.3%)となっている。2%のECBインフレ目標をやや上回る水準が想定されている。来週11日のECB理事会での政策金利据え置き観測につながる結果となりそうだ。
発言イベント関連の予定は、ミュラー・エストニア中銀総裁が討論会に出席する程度と少ない。ただ、メディア・インタビューなどを通じてECB当局者発言は活発に報じられる可能性はある。
東京市場ではドル円やクロス円が買われている。氷見野日銀副総裁の発言内容が慎重な姿勢と捉えられたことが円売りにつながったほか、本邦10年債入札が良好だったことで利回り低下から円売り圧力となった。ドル円相場は足元で148円台に乗せる動きをみせている。この流れが海外市場でも継続するのどうかを注視したい。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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