次第にドル安が優勢に オプション市場ではドル安に備えた動きも=NY為替
NY時間の昼に入って、為替市場は次第にドル安が優勢となり、ドル円は146.40円付近と本日安値圏での推移となっているほか、ユーロドルは1.17ドル台半ばまで買い戻されている。本日は再びドル売り圧力が強まっているが、オプション市場ではドル安に備えた動きが見られている。8月に向けてあらゆるリスク要因がドルの重石となるリスクを警戒しているようだ。
ドル指数の1カ月物リスクリバーサルが2週間ぶりにマイナス圏に転じている。これはドル下落に対するヘッジが選好されていることを意味しており、ドル弱気派が再び優勢になるとの見方を反映している。
市場は今月末のFOMCでハト派なシグナルが出るかを注視しているほか、米政策の不透明感や中央銀行の独立性も懸念。新たな関税措置が発表されたり、経済指標で米経済の継続的な弱さが示された場合、ドルのセンチメントはさらに悪化する可能性がある。
一部からは「短期ゾーンの米国債利回りがピークに達し、イールドカーブもブルスティープ化しているため、ドル安になる可能性がある」との指摘が出ている。「トランプ大統領がパウエル議長に対し圧力をかけ続け不確実性を高めているとし、ドルはまだ底打ちしていない可能性が高い」とも付け加えた。
USD/JPY 146.40 EUR/USD 1.1755 GBP/USD 1.3529
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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