東京株式(大引け)=323円安、半導体関連など利食い圧力が続き3日続落
29日の東京株式市場はリスク回避ムードの強い地合いで、日経平均は下値を探る動きが続いた。一時下げ幅は400円以上となる場面もあったが、大引けはやや下げ渋る展開となった。
大引けの日経平均株価は前営業日比323円72銭安の4万674円55銭と3日続落。プライム市場の売買高概算は16億740万株、売買代金概算は4兆90億円。値上がり銘柄数は585、対して値下がり銘柄数は970、変わらずは70銘柄だった。
きょうの東京市場は朝方から一貫して軟調に推移、4万円トビ台で売り物をこなす展開に終始した。前日は欧州株市場で主要国の株価が総じて弱かったことや、米国株市場でもNYダウが反落するなど買い疲れ感が出ており、東京市場でもこの流れに追随した格好だ。日経平均は前日まで2営業日で800円以上下落していたことで、目先押し目買いの動きもみられたが、利食い売り圧力がそれを上回った。半導体関連の値がさ株が売られたことで日経平均が押し下げられたほか、自動車株も目先筋の見切り売りが目立つ状況となった。今週は日米で金融政策決定会合が開かれることや、米中閣僚会議の行方を見守りたいとする思惑なども上値を押さえる要因となっている。売買代金は4兆円台にかろうじて乗せたものの低水準で、投資家の見送り姿勢を反映した。
個別では、売買代金首位となったレーザーテック<6920>が大幅安で下値模索が続いたほか、売買代金2位のディスコ<6146>も軟調。アドバンテスト<6857>、東京エレクトロン<8035>も冴えない。トヨタ自動車<7203>が売りに押され、ソフトバンクグループ<9984>も値を下げた。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも弱い。コマツ<6301>が安く、キーエンス<6861>も見送られた。さくらインターネット<3778>がストップ安に売り込まれ、ヤクルト本社<2267>、プリマハム<2281>の下落も目立つ。
半面、フジクラ<5803>が買われ、古河電気工業<5801>も堅調。SCREENホールディングス<7735>が頑強な値動きをみせ、リクルートホールディングス<6098>もしっかり。野村総合研究所<4307>が活況高に買われた。エンプラス<6961>が急騰で値上がり率トップ。第一工業製薬<4461>、日本車輌製造<7102>が値を飛ばし、システムリサーチ<3771>も大きく水準を切り上げた。
出所:MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS
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