アジア株 上海株4年ぶり高値、米対中2次関税見送り 中印関係強化で資金流入期待も
アジア株 上海株4年ぶり高値、米対中2次関税見送り 中印関係強化で資金流入期待も
東京時間11:01現在
香港ハンセン指数 25365.21(+95.14 +0.38%)
中国上海総合指数 3712.50(+15.72 +0.43%)
台湾加権指数 24386.67(+52.19 +0.21%)
韓国総合株価指数 3185.23(-40.43 -1.25%)
豪ASX200指数 8950.40(+11.84 +0.13%)
アジア株は韓国を除いて上昇。豪州株は史上最高値を更新。
韓国市場ではサムスン電子やSKハイニックスなどハイテク関連が総じて下落している。先週末の米株式市場で米最大半導体製造装置メーカーのアプライドが急落したことが懸念されている。同社第4四半期の売上高と利益見通しが市場予想を下回った。貿易摩擦により中国顧客からの需要が減少している。
上海株は続伸、2021年9月以来およそ4年ぶり高値をつけている。ハイテクや医療品、消費財、エネルギー、生活必需品など幅広い銘柄が上昇している。
一方、保利置業集団や北京万通新発展集団、信達地産、上海実業発展など不動産株は総じて下落。7月に新築住宅価格の下落幅が拡大したほか、不動産投資が予想以上に減少したことが懸念されている。地方政府が不動産市場の安定化に向けた取り組みを強化していると上海証券報が一面で報じているものの材料視されず。
先週末の米露首脳会談は何らかの進展があったようで、トランプ氏はロシア産原油を巡る対中関税引き上げを当面見送るようだ。トランプ米大統領は制裁対象であるロシアから原油を購入しているとしてインドに計50%の関税を発表、中国にも2次関税を検討していた。
中国とインドの関係強化を受けインドからの資金流入も期待されている。インドの富豪アダニ氏がここ数カ月に少なくとも1回中国を訪れ、車載電池で世界最大手のCATL含む主要企業を訪問したという。また、インドは中国企業からの直接投資に関する規制緩和を検討中との報道も伝わっている。
中国外相が18日に3年ぶりにインドを訪問し中印関係改善を目的とした協議を行う予定。中国とインドは2020年の国境衝突以来、関係は数十年ぶりの最悪な状況に陥っていたが、トランプ米政権の関税政策が進む中で中国とインドはここ数カ月、経済や貿易の面で関係を強化している。
今月末にはインドのモディ首相が7年ぶりに中国を訪問し、上海協力機構(SCO)首脳会議に出席する見通し。その一方で、来週はじめに予定されている米印通商協議は延期の可能性が浮上。

執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。