【これからの見通し】米雇用統計に視線集まる 9月利下げ幅にも影響か
【これからの見通し】米雇用統計に視線集まる 9月利下げ幅にも影響か
この後の海外市場では、注目指標である8月米雇用統計が発表される。注目度が最も高い非農業部門雇用者数の予想は7.5万人増と前回の7.3万人増とほぼ同水準が予想中央値となっている。前回のような予想値からの大幅乖離があるのかどうか、市場は神経を尖らせている。失業率の予想は4.3%と前回の4.2%から0.1%ポイントの上昇が見込まれている。最近は注目度が落ちているが、平均時給は前月比+0.3%と前回と同水準、前年比は+3.8%と前回から0.1%ポイントの低下が見込まれている。全般的には、米利下げを裏付けるような雇用状況の弱含みが示されることが想定されているようだ。結果次第で9月利下げ幅が25bpか50bpか、市場の見方に影響を与えることとなろう。日本時間午後9時30分の発表予定。
同時刻には8月カナダ雇用統計も発表される。雇用者数ネット変化は5千人増と、前回の4.03万人減からの改善が予想されている。一方、失業率は7.0%と前回の6.9%からの上昇が予想されている。正規雇用とパートタイム雇用の増減、労働参加率の水準などを参照しながらの市場反応となりそうだ。
この後の欧州・ロンドン時間にはユーロ圏実質GDP(確報値)(2025年 第2四半期)が発表されるが、確報値とあって市場からは古いデータとの判断がされそうだ。大幅な改定がみられなければ、反応薄の指標となりそうだ。
発言イベント関連では、ベッセント米財務長官が次期FRB議長候補との面接開始する予定。候補者11名に及ぶ。週末からは18日まで米金融当局者が政策や見通しに関する発言を自粛する「ブラックアウト期間」に入る。
きょうは、上記の米雇用統計発表を軸に相場が展開することとなる。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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