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為替相場まとめ12月23日から12月27日の週

為替 

 23日からの週は、クリスマスで米欧市場を中心に取引参加者が減少した。年間で最も取引量が細るとされる一週間とあって、積極的な売買は手控えられた。先週の日米金融政策会合を受けたドル買いや円売りの流れに目立った調整はみられず、ドル指数は高止まり、円相場はじりじりと円安方向に動いた。注目された植田日銀総裁の講演では前週の決定会合後の会見内容と踏襲されており、賃金動向やトランプ政策を見極めたいとの姿勢が再確認された。ドル円は一時158円台と7月17日以来の高値水準に上昇した。ただ、上昇幅は比較的限定的。また、加藤財務相などによる円安けん制発言も型通りで、市場は極端な円買い反応はみせなかった。海外ファンドからは日米金利差縮小観測の後退を背景に、円売りポジションを構築する動きも報じられた。ユーロドルやポンドドルは値動きが停滞。ドル指数は年初来高値圏での小動きだった。

(23日)
 東京市場は、クリスマス相場の様相。ある程度の動きも、方向性に欠けた。ドル円は156円台半ばを挟んでの小幅上下動。ユーロ円は163.40前後での推移。ドル円同様に先週末の安値からは反発も、上値も限られている。今日は米耐久財受注、コンファレンスボード消費者信頼感指数など、ある程度指標予定もあるが、明日以降は材料もあまりなく、膠着相場が見込まれる。ユーロドルは1.04台前半での推移、こちらもレンジを超えていくような動きは見られず。

 ロンドン市場は、ドル買いが優勢。東京市場ではドル円が156円台前半から後半へと底堅い動きをみせたが、ロンドン時間に入るとユーロドルが1.04台割れ、ポンドドルが1.25台後半から前半に軟化と、ドル全面高になっている。米10年債利回りが4.51%台から4.54%へと上昇し、ドル買い圧力となっている。特段の材料やニュースはでていないが、先週の米FOMCを受けたドル買いに対する週末調整の動きは一巡している。ドル円は売買が交錯するなかで、足元では156.80台へと高値を伸ばしてきている。ロンドン朝方に発表された第3四半期の英GDP確報値は前期比変わらずと、速報値+0.1%から下方改定された。しかし、ユーロ対ポンド相場ではユーロ売り・ポンド買いが優勢となっており、ポンド相場独自の反応はみられていない。

 NY市場では、ドル円が157円台を回復した。今週はクリスマス週で市場の動意も小さくなることが予想される中、ドル買いが優勢となり、ドル円の下値をサポートしていた。先週のFOMCと日銀決定会合を通過して、ファンド勢はドル円の上値に強気になったもよう。今後数カ月で最大5%の上昇を見越したポジション設定を急いでいるとの指摘も出ている。来年1月20日のトランプ大統領就任を見据えて160円の節目超えの予想確度が高まっている。ユーロドルは上値が重く、1.04台に上昇はするものの、21日線が控える1.05付近までの戻りを試そうという気配まではない。ラガルドECB総裁は英FT紙とのインタビューで、ECBは持続的にインフレを2%目標に近づけることに「非常に接近している」と述べていた。ただ、サービスインフレが高止まりしていることを踏まえ、若干の躊躇もあると述べている。ポンドドルは1.25台前半での推移。先週の米FOMCと英MPCを経て、更なる下値模索は時間の問題との見方も少なくない。

(24日)
 東京市場で、ドル円は買い先行もその後は上値を抑えられた。157円台前半で小高く推移も、午後にかけては156.89近辺まで下押しされた。14時ごろ出た日銀の基調的なインフレ率を捕捉するための指標の中で最も注目される刈込平均が10月の前年比+1.5%から11月は+1.7%まで上昇したことがドル売り円買いを誘う面があった。加藤財務相が「行き過ぎた動きには適切に対応。政府のスタンスは従来から変わっていない」と述べていたが、一時的な反応に留まった。ユーロ円は163.60付近まで上昇したあと、163.03近辺まで下落。ユーロドルは1.0410台から1.0389近辺へと軟化。

 ロンドン市場は、クリスマスイブで取引が閑散としている。欧州株式市場では独DAXが休場、英仏株式は短縮取引。そのなかで、株式は買い優勢に推移している。ECBの来年の利下げ期待に加えて、中国の景気刺激策が期待される面もあるようだ。単に、閑散に売り無しなのかもしれない。そのなかで、為替市場では東京市場からの円高傾向が一服するとともに、ややドルが買われている。ドル円は一時157円台割れも、その後は157円台前半での揉み合い。ユーロ円は163円台前半で下げ渋り。ポンド円は196円台後半で下げ一服。ドル指数は前日終値をやや上回る水準での揉み合い。ユーロドルは1.04挟み、ポンドドルは1.25台前半の狭いレンジで売買が交錯している。中国の景気刺激策関連の報道以外では経済統計、金融当局者発言などは無く、クリスマス休暇ムードが広がっている。

 NY市場では、ドル円が堅調。東京時間に一旦156円台に下落していたものの、NY時間にかけて157円台に戻す展開。本日はクリスマス・イブで全体的に動意薄の中、ドル円は底堅い展開が見られている。投資家がドル円の上値に強気になっている背景には、日米金利差の縮小により一層長い時間がかかるとの見方が広がっている点がある。一部のファンド勢は160-165円のレンジへの円安も想定し始めているという。ただ、年末年始は流動性が低下するため、万一為替介入が行われると値動きが大きくなることから、いまは新たな円売りは仕掛けづらいとのコメントも。ユーロドルは1.04ちょうど付近での振幅が続いた。欧州経済の低成長と政治的混乱により、ECBが相当程度の利下げを迫られるとの見通しがユーロの上値を引き続き圧迫しているようだ。フランスは少なくとも来年夏まで解散総選挙も実施できず、しばらくは不安定な状況が続きそうだ。ポンドドルは一旦1.25台後半に上昇していたものの、NY時間に入って1.25台前半に伸び悩んだ。きのう発表の第3四半期の英GDPもゼロ成長に下方修正され、第4四半期のマイナス成長のリスクも台頭し始めている。そのような中、市場の想定以上に英中銀は利下げを実施するとの見方が浮上している状況。

(25日)
 東京市場では、クリスマスで取引閑散となるなか、やや円安の動き。ドル円は午前中に157.30台まで買いが入る場面も、すぐに売りが出る展開で、注目された植田日銀総裁による経団連での講演を前に156.99近辺まで下押しされる場面があった。植田日銀総裁の講演は、先週の会見での姿勢を踏襲するものとなった。国内経済の重要事項として春闘をあげ、海外経済ではトランプ次期政権の不透明感を示した。これにより、1月の利上げ見送りの見通しが強まり、ドル円は157.37近辺まで買われた。ユーロ円は163.30台から163.70台へと上昇。ユーロドルは1.0400を挟んだ揉み合い。

 ロンドン・NY市場など大半の欧米市場一部のアジア市場はクリスマスのため休場。

(26日)
 東京市場で、ドル円は157円台前半で底堅く推移。クリスマス明けの東京市場、香港などアジアの多くが休場で取引参加者が少ない中でドル円は157円台前半での推移。朝方はいったんドル売りとなり、157.30前後から157.08近辺まで下押しも、その後米債利回りの上昇を受けてドル高となり、昼前に157.47近辺まで買われた。ただ、157円台半ばから買い上げるだけの勢いはなく、157.40付近に落ち着いた。米債利回りは朝の4.5887%から午後に4.6189%まで上昇。ドル買いを支えた。ユーロドルは1.0400を挟んでの推移。レンジは1.0393-1.0409の16ポイント。ユーロ円は朝の163.32近辺を安値に、163.78近辺まで上昇。

 ロンドン市場はボクシングデーのため休場。欧州市場の多くもクリスマス関連の休場。

 NY市場で、ドル円は158円付近まで上昇。クリスマス休暇明けではあるが、欧州勢は休みの中、市場は年末に向けたポジション調整が中心といった雰囲気ではあった。ただ、注目されていた前日の植田総裁の講演も、春闘の状況確認、1月20日に就任するトランプ次期米大統領の経済政策の影響を見極める必要性を指摘していた。先日の日銀決定会合後のハト派的な雰囲気を踏襲しており、円安のフォローとなっている。ドル円の上値に強気になっている背景には、日米金利差の縮小により長い時間がかかるとの見方が広がっている点がある。一部のファンド勢は160-165円のレンジへの円安も想定し始めているようだ。 欧州勢が休みの中、ユーロドルは1.04付近に膠着した。ポンドドルは上値が重く1.25台割れを試す展開も見られたものの、きょうのところは大台は維持している。

(27日)
 東京市場では、円が買い戻された。朝方には一時157.99近辺まで買われ、前日海外市場でつけた158円台を再びうかがった。しかし、加藤財務相が「投機的動き含む為替市場の動向を懸念、過度の為替変動に対して適切な措置を講じる」と述べたことが円買いを誘った。さらに、158円超えに慎重な姿勢が見られたことや、週末に加え、来週は年末年始で日本勢の取引参加者が極端に減ることもあって、高値を付けた後ポジション調整の動きがやや優勢となり、昼にかけて157.51近辺まで反落した。午後には日経平均が4万円台を回復して引ける動きもあって157円台後半へと下げ渋っている。ユーロ円も164円台で同様に振幅。ユーロドルは1.04台前半で目立った動意は見られず。

  ロンドン市場は、方向性の定まらない動き。きょうからロンドン・欧州勢はクリスマス明けとなっているが、年末を控えていることもあって取引は本格化していない。まだ、休暇中の取引参加者も多いようだ。また、主要な経済統計発表や金融当局者発言などもなく手掛かり難。東京市場の値動きに調整が入る面が強いようだ。ドル円は157円台後半で下げ渋りも、158円台を目指す勢いに欠けている。欧州株が堅調に取引を再開、米債利回りが上昇するなど支援材料はあるものの値幅は限定的。ユーロドルは1.04台前半で、ポンドドルは1.25台前半から半ばでの揉み合いが続いている。クロス円はドル円に沿った値動きで、ユーロ円は164円手前から164円台後半へ、ポンド円は197円台前半から197円台後半へと買い戻されている。いずれも調整の域を出ない値動き。この日は独大統領が議会を解散、来年2月23日の総選挙が正式決定しているが市場は反応薄。12月に続いたドル高や円安の流れには特段の変化はみられていない。

 NY市場でドル円は157円台後半で推移。一旦157円台半ばに値を落とす場面が見られたものの、売りが一巡すると直ぐに買い戻されている。下値では押し目買い意欲が強いようだ。年末ムードで様子見の雰囲気も強い中、ドル円は上値に慎重になっている印象もあるが、日米の金融政策への姿勢の違いから、もう一段の上値を期待する向きも多いようだ。

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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