【これからの見通し】米FOMCに注目、市場は据え置き織り込みも、利下げに関する情報あるか
【これからの見通し】米FOMCに注目、市場は据え置き織り込みも、利下げに関する情報あるか
本日の注目イベントは米FOMCであろう。今回の政策金利について、市場は据え置きを織り込み済みとなっている。この点では波乱はなさそうだ。しかし、市場ではウォラー理事とボウマン理事が利下げを主張するとの見方が広がっている。言わずと知れたトランプ大統領の次期議長候補だ。仮に彼らが据え置きとした場合は、サプライズのドル買いが想定される。ウォラー理事はかねてから利下げの論拠として雇用の弱さを主張してきた。この点については、金曜日の米雇用統計結果を待つ必要がありそうだ。今回はメンバーによる金利見通し公表はなく、パウエル議長会見で今後の利下げに関する言及があるのかどうかが注目される。ハト派的な内容となれば、米債利回り低下とともにドル売りに反応しそうだ。
きょうはFOMCに先立って米ADP雇用統計と第2四半期の米GDP速報値も発表される。ADP雇用統計は前回の3.3万人減から7.6万人増に改善する見込み。ただ、一桁台の増加ペースはかなり弱いとの見方もされそうだ。GDP速報値は前期比年率+2.6%と前回の-0.5%から急回復する見込み。個人消費が+1.5%と前回の+0.5%から伸びる予想になっている。また、価格指数は+2.2%と前回の+3.8%から鈍化、コア価格指数も+2.3%と前回の+3.5%から鈍化する予想になっている。トランプ関税を受けた駆け込み需要が指摘されるなど特殊要因の面が指摘されており、強い数字を鵜呑みにはできないかもしれない。予想と結果の乖離に市場は反応しそうだ。
この後の海外市場で発表される経済指標は上記のほかにも、ドイツ実質GDP(速報値)(2025年 第2四半期)、ユーロ圏消費者信頼感指数(確報値)(7月)、ユーロ圏景況感指数(7月)、ユーロ圏実質GDP(速報値)(2025年 第2四半期)、米MBA住宅ローン申請指数(07/19 - 07/25)、米中古住宅販売成約指数(6月)、カナダ中銀政策金利(7月)などが予定されている。カナダ中銀は政策金利据え置きが市場コンセンサスとなっている。
発言イベント関連では、カナダ中銀政策金利発表後にマックレム加中銀総裁会見が予定されている。米財務省四半期定例入札(クオータリー・リファンディング)計画が発表される。米週間石油在庫統計が発表される。米企業決算は、フォード、メタプラットフォームズ、マイクロソフト、eベイ、ロビンフッドマーケッツ、クアルコムなどが注目される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。