米FOMCなどのイベント控えて、調整主導の展開 ドル円は下げ一服=ロンドン為替概況
米FOMCなどのイベント控えて、調整主導の展開 ドル円は下げ一服=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、米FOMCなどのイベントを控えて調整色が強い。ドル円は東京市場で下落。カムチャツカ半島沖での大地震を受けた津波警戒でリスク回避の円買いに押された。148円台半ばから148円割れへと下落した。ロンドン時間には147.80付近でサポートされると148.30付近へと買い戻されている。ユーロドルは東京午前に1.15台半ばから後半へと買われたが、ロンドン時間には1.15台前半へと下押しされている。ポンドドルは逆に1.33台前半から1.33台後半へと買われたが、足元では上昇一服。ユーロ売り・ポンド買いのフローがみられた。ECBが今後の賃金鈍化見通しを示していた。また、ECBはブログで米中協議決裂なら、ユーロ圏インフレ鈍化の可能性が指摘された。ユーロ圏GDP速報値は前期比+0.1%と予想変わらずを上回るも、前回+0.6%からは鈍化した。主要国は独伊が前期比-0.1%と冴えない一方、仏は+0.3%と予想を上回っていた。このあとのNY市場では、米ADP雇用統計、米第2四半期GDP速報値、カナダ中銀金融政策発表、そして米FOMC会合結果およびパウエルFRB議長会見が予定されている。
ドル円は148円台前半での取引。東京朝方の148.50付近から東京午前に148円台割れへと下落した。カムチャツカ半島沖で発生した大地震で、津波警戒が広がった。リスク回避の円買いに押された面があったようだ。しかし、ロンドン時間には147.80付近で下げ止まると、148.30近くまで買い戻された。米FOMCなどを控えて、方向感に欠ける売買となっている。
ユーロドルは1.15台前半での取引。東京午前に1.1573近辺まで買われたあとは、上値を抑えられている。ロンドン時間には1.1530付近へと下押しされている。ユーロ円は上値重く推移。東京朝方の171.55付近を高値に、ロンド時間には170.80付近まで軟化している。対ポンドでもユーロ売りが優勢。東京市場からの円買い圧力が上値を抑えたほか、ECBの賃上げ鈍化見通しや米中協議決裂の場合のインフレ鈍化圧力観測、ユーロ圏GDPの伸び鈍化などが重石だった。
ポンドドルは1.33台後半での取引。ロンドン朝方の1.3342付近を安値に、ロンドン序盤には1.3386付近まで買われた。その後は上昇一服となっている。ポンド円は下に往って来い。東京朝方の198.35近辺を高値に、東京午後には197.45近辺まで下落。しかし、ロンドン時間には198.20付近まで買い戻しが入った。ユーロポンドは0.8630-0.8659のレンジでユーロ売り・ポンド買いが優勢になっている。ポンド独自の材料は見当たらず、対ユーロでのポンド買いが下支えとなっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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