FRBの独立性への懸念、ドルの重しに=NY為替
市場はFRBの独立性に対する懸念を高めている。トランプ大統領が月曜日、住宅ローン詐欺の疑いを理由にクックFRB理事を即時解任すると発表。クックFRB理事はトランプ大統領を提訴する意向を示している。同理事の弁護士は「疑惑には事実的・法的根拠がない」と主張。
これまでもトランプ大統領がFRBに利下げ圧力をかける中、市場は改めてFRBの独立性に対する懸念を高めている。
アナリストからは、クック理事が交代した場合、トランプ大統領の同盟者であるホワイトハウスのミラン経済諮問委員会(CEA)委員長の任命を受けて、FRB理事の過半数が利下げを支持する可能性がある。トランプ大統領もFRBの過半数を近く掌握すると意気込んでいる。
為替市場ではドル安シナリオではあるものの、いまのところ状況を見守っているようだ。パウエル議長は先週の講演で追加利下げを示唆し、市場もその期待を高めてはいる。9月の利下げ期待は十分に織り込む中、経済指標次第で情勢が反転するリスクもあり、現状はドル高で対応しているようだ。
USD/JPY 147.85 EUR/USD 1.1594 GBP/USD 1.3461
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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