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【来週の注目材料】米消費者物価指数は伸びがやや強まる見込み

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【来週の注目材料】米消費者物価指数は伸びがやや強まる見込み

 11日に5月の消費者物価指数(CPI)が発表されます。前回4月分は前年比+2.3%と市場予想及び3月分の+2.4%を下回る伸びとなりました。変動の激しい食品とエネルギーを除くコア指数は前年比+2.8%と市場予想及び3月分の+2.8%と一致しました。前月比は+0.2%、コア前月比は+0.2%。ともに市場予想は+0.3%となっていました。
 前年比の内訳をみると、食料品は+2.8%と3月の+3.0%から鈍化。高騰を続けてきた卵価格が落ち着いてきて前月比で-12.7%と低下。前年比ではまだ高いもの+49.3%と3月の+60.4%から鈍化してきたこともあり家庭用食品が3月の+2.4%から+2.0%まで鈍化した影響を受けました。エネルギーはガソリン価格が-11.8%と大きく鈍化した影響で-3.7%と3月の-3.3%から鈍化となりました。
 食品とエネルギーを除いたコア部分を確認します。
 まず財部門は+0.1%と3月の-0.1%から反発しています。衣料品が-0.7%と3月の+0.3%から鈍化したものの、新車が+0.3%、中古車が+1.5%となりともに3月から伸びが強まったことなどもあって、前回に強めに出た形です。もっとも衣料品は輸入依存度が高く、トランプ関税の影響が警戒されている項目。同じく輸入依存度の高い玩具の-1.4%なども合わせ、警戒されていた項目での価格上昇が目立っていないという印象を受けました。ともに中国からの輸入が多い項目ですが、対中関税本格発動前の駆け込み需要での在庫がまだ残っていることや、輸入業者や小売業者の一部が追加コストを価格転嫁せずに吸収していることなどが背景にあるとみられています。
 続いてサービス部門は+3.6%と3月の+3.7%から小幅鈍化です。5カ月連続で鈍化していた住居費が+4.0%と3月と同水準になりました。同項目はCPI全体を100%としたとき、36.2%を占める最大の項目となっています。3月に-5.2%と大きく鈍化した航空運賃が-7.9%とさらに低下。自動車保険が3月の+7.4%から+6.4%へ鈍化、レクリエーションが3月の+1.9%から+1.6%へ鈍化などと合わせ、消費者が裁量的支出といわれるレジャーなどを控えつつあるという状況が見られています。

 こうした状況を受けての今回5月のCPI見通しです。前年比+2.5%、コア前年比+2.8%と共に4月から伸びが強まる見込みとなっています。各項目で見ると、食品は卵の価格の落ち着きが5月も続いており、ある程度の鈍化が見込まれます。エネルギーはガソリン価格が4月から5月にかけて小幅低下(米エネルギー情報局EIA調査ベースの全米全種平均で1ガロン当たり3.299ドルから3.278ドル)。前年比ベースでみると12.0%の低下と4月の-11.8%とほぼ同水準となっています。これだけをみると4月よりも強いという見通しに違和感が出ますが、4月に見られた衣料品など本来関税の影響を強く受ける項目での価格の抑制が、関税前に仕入れた在庫が切れるのに伴い失われ、価格が反発するとみられていることが、物価全体を押し上げると見込まれています。関税の影響が本格的に表れると、この程度の押し上げには留まらないと思われますが、影響は徐々に出てくると予想されていることから、小幅な伸び加速見込みとなっています。

 短期金利市場の動向をみると、今月17日、18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では金利据え置きで見通しがほぼ一致していますが、7月に関しては少数派ながら三分の一程度は利下げを期待する動きがあります。9月までになると、利下げ見通しが圧倒的になります。物価の反発が予想よりも強いと、こうした利下げの期待が後退する形となり、ドル買いにつながると見込まれます。翌12日に発表される5月の米生産者物価指数(PPI)と合わせて注意しておきたいところです。 

MINKABU PRESS 山岡

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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