アジア株 韓国株急落 事実上の増税に投資家失望、市場に大きな混乱生じる恐れ
アジア株 韓国株急落 事実上の増税に投資家失望、市場に大きな混乱生じる恐れ
東京時間11:00現在
香港ハンセン指数 24716.13(-57.20 -0.23%)
中国上海総合指数 3572.79(-0.42 -0.01%)
台湾加権指数 23452.79(-89.73 -0.38%)
韓国総合株価指数 3151.15(-94.29 -2.91%)
豪ASX200指数 8679.30(-63.54 -0.73%)
アジア株軒並み下落。米株安や弱い中国PMI、米利下げ期待後退で投資家心理が悪化している。
香港株は続落、序盤に2週間ぶり安値をつけたあとは下げ渋っている。下値では値ごろ感の買い戻しが見られる。
香港は金融政策を米国に連動させているためFRBの9月利下げ期待後退で、香港の9月基準金利引き下げ期待も後退している。
上海株も続落、弱いPMIを受け投資家心理が悪化。ただ、指標が弱ければ当局が景気支援策を講じる可能性があるため、下値では政策期待の買いも見られる。
きのう発表された中国7月の製造業PMIは49.3と予想外に悪化、好不況の分かれ目である50を4カ月連続で下回った。非製造業PMIは予想以上に悪化、50.1とかろうじて50を上回ったものの、昨年11月以来の水準に落ち込んだ。また、きょう発表された中小企業を対象とした財新7月製造業PMIも49.5と予想以上に縮小、50を割り込んだ。
中国では来週、7月消費者物価指数と生産者物価指数、財新非製造業PMIのほか、貿易統計も発表される。米中関税休戦と米国以外の海外市場で需要が拡大していることから、7月も輸出は堅調な見通し。
韓国株は急落、今年4月以来の大幅な下げを記録。
新政権が法人税と証券取引税の減税を撤廃すると発表した。法人税は現在の24%から25%に、株式取引税は0.15%から0.20%に引き上げる。株式保有に対するキャピタルゲイン税の課税対象額を現在の50億ウォンから10億ウォンに引き下げる。投資家は事実上の増税に失望、増税を前に株式売却を急いでおり市場に大きな混乱が生じる恐れがある。
韓国株はパニック売りに見舞われ一時3.7%近く急落したが、その後は下げ幅をやや縮小している。エネルギーや公益、消費者サービス、医療品、ハイテクなど幅広い銘柄が下落。事実上の増税により株取引が減少するとの懸念から証券株が大幅下落している。シンヨン証券は6.2%安、NH投資証券は5.5%安、キウム証券は5.4%安。ハンファ投資証券と大信証券は5.3%安。

執筆者 : MINKABU PRESS
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