【これからの見通し】英中銀政策金利発表とともに、米新規失業保険も注視 ドル安継続するか
【これからの見通し】英中銀政策金利発表とともに、米新規失業保険も注視 ドル安継続するか
きょうは英中銀政策金利が発表される。いわゆるスーパーサーズデーの回で、インフレ・GDPなどの見通しとともにベイリー英中銀総裁会見が実施される。市場ではほぼ25bp利下げを織り込み済みとなっている。足元の経済指標は根強いインフレとともに月次GDPが2か月連続でマイナスとなるなど、スタグフレーションの様相を呈している。金融当局にとっては困難なかじ取りが求められる状況になっている。経済見通しの変化とともにベイリー英中銀総裁の現状認識がどのようなものとなるのかが注目される。特に、雇用市場の弱さについての見方がどうなるかが気がかりだ。発表直後のポンド相場は、利下げ投票の票割れに反応するだろう。市場予想は7対2での利下げを見込んでいる。利下げ票のなかで50bpの大幅利下げ主張が多いと判断されれば、ポンド売り反応が強まりそうだ。
また、ドル相場全般に目を転じると、先週末の弱い米雇用統計結果を受けたドル売り圧力が継続している。今週はドル指数の一段の低下が抑制されてきたが、昨日にはしっかりと10日移動平均線を下回り、現在に至っている。市場の関心は次回9月FOMC会合での利下げ動向に集まっている。昨日は、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁とクックFRB理事が利下げを示唆するものと市場に受け止められていた。きょうはボスティック・アトランタ連銀総裁が金融政策に関する討論会に参加する予定。
この後の海外市場で発表される経済指標は、英中銀金融政策発表のほかには米新規失業保険申請件数(07/27 - 08/02)が注目される。雇用市場の強弱がドル相場に影響を与える場面が想定されよう。市場予想は22.2万件と前回の21.8万件から小幅増加となる見込み。
発言イベント関連では、レーン・フィンランド中銀総裁が英中銀イベントと前後して講演と討論会に参加する。NY時間には米NY連銀インフレ期待(7月)が公表される。米30年債入札(250億ドル)が予定される。米主要企業決算では、ギリアドサイエンシズ、ピンタレスト、エクスペディアなどが注目されそうだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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